カリフォルニア州では、株式会社(Corporation)と有限責任会社(LLC)は最も一般的な2種類の会社形態です。投資者が自分自身の需要によってこの2種類の会社形態の特徴を考慮することをお勧めします。

 

カリフォルニア州は恵まれた地理的条件のおかげで、海外投資家に好かれています。投資者はカリフォルニア州で米国子会社として株式会社(Corporation)または有限責任会社(LLC)を設立することができます。株式会社は、株主が出資額を限度に会社の債務に対して責任を負い、会社内部の管理構造が比較的集中しています。これはLLCに類似しています。株式会社は投資者が一番好きな会社形態ですが、LLC設立も良い代替案です。会社形態にかかわらず、以下で述べた会社の管理と税収の方面は注意しなければなりません。

 

株式会社(Corporation)はカリフォルニア州会社法に基づき設立されなければならず、有限責任会社(LLC)はカリフォルニア州統一有限責任会社法(改正版)に基づき設立されなければなりません。前述の二つの法規はカリフォルニア州政府のウェブサイトで取得できます。

 

カリフォルニア州の会社設立登記の審査機関はカリフォルニア州州務長官であり、カリフォルニア州で設立された全ての会社がカリフォルニア州の州務長官に登記書類を提出し且つ登記料を支払う必要があります。

 

1. カリフォルニア州株式会社の主な特徴

 

1) 商号・会社名

 

米国カリフォルニア州で設立された株式会社の商号は、Company(会社)、Corporation(会社)、Incorporated(会社)、Limited(有限責任)、incorporation(会社)、Corp(会社)、Co(会社)、Inc(会社)、Ltd(有限会社)、又はProfessional Corporation(専門職業法人)を含める必要があります。

 

使用予定の会社名は既存の会社名、または予約済みの会社名と同じ又は似ていることができません。

 

2) 資本金

 

米国カリフォルニア州会社法により、株式会社の資本金に対する制限がなく、資本金の額は株主が任意に決定できます。

 

3) 株主

 

カリフォルニア州会社法上、株式会社の株主に特別な制限はありません。株主は一名又は複数の法人・団体又は自然人になれ、かつ株主の国籍にも制限がありません。

 

4) 発起人

 

発起人(Incorporators)の主な役割は設立証明書(Articles of Incorporation)を提出することです。設立証明書には発起人の氏名を明記する必要があります。カリフォルニア州で設立されたあらゆる会社は1人以上の発起人が必要です。発起人は自然人でなければなりませんが、カリフォルニア州の非居住者になることができます。

 

5) 取締役

 

米国カリフォルニア州会社法により、会社の取締役が自然人でなければならないと規定されるほか、取締役にその他制限はありません。一般的に、会社の初代取締役が株主によって担任されますが、会社法は取締役が会社の株式を所有しなければならないことを要求していません。取締役の居住地と国籍に制限がなく、かつ米国市民や永住者である取締役の人数が要求されていません。つまり会社の取締役はすべて外国人でも可能です。

 

6) 登録代理人と登録住所

 

会社法により、カリフォルニア州で設立された株式会社は、会社に代わってその法律文書を受け取るカリフォルニア州における登録代理人(Registered Agent)が必要です。登録代理人はカリフォルニア州に居住している個人または現地法人によって担任されることができますが、カリフォルニア州での物理的な住所を有しなければなりません。

 

7) 設立証明書

 

設立証明書(Articles of Incorporation)は会社設立登記後、カリフォルニア州の州務長官室から発行される法人設立の正式な文書です。

 

カリフォルニア州で会社を設立する際、会社の発起人はカリフォルニア州の州務長官室に会社登記の書類を提出し、かつ登記料を支払う必要があります。カリフォルニア州の州務長官室は登記書類を審査し、問題がなければ設立証明書(提出日と番号のある印鑑が押された)を発行します。

 

8) 付属定款

 

付属定款(Bylaws)は、会社の内部管理制度であり、州務長官室に提出する必要がありません。付属定款は会社内部の組織構造、職能区分、スタッフの任免などに関する規定を含んでいます。カリフォルニア州の法律に基づいて付属定款を作成しなければなりません。最初の付属定款は取締役又は発起人によって署名されていなければなりません。

 

2. 株式会社とLLCの比較

 

株式会社とLLCの類似点

 

1) 有限責任

 

株式会社でもLLCでも株主(メンバー)が自身の出資額を限度として、会社の債務について有限責任を負います。株主(メンバー)は会社の債務について個人責任を負いません。

 

2) 永遠存続

 

株式会社とLLCは永久に存続していくことができます。

 

株式会社とLLCの相違点

 

1) 税務申告

 

株式会社(Corporation)は二重課税に直面するかもしれません。具体的には、株式会社は、課税年度ごとに法人税を申告・納付する必要があり、株主は配当金をもらった課税年度に当該所得に対して納税する必要があります。但し、株主会社は利益を存して配当しないことができます。会社の発展や運営に使う資金として存する配当可能な未処分利益は最高250,000ドルです(パーソナル・サービス・コーポレーション(Personal Service Corporation)は最高150,000ドル)。この方式で株主は当該部分の金額に対し個人所得税を納付する必要がなくなり、一時的に二重課税を避けられます。もし会社は250,000ドルを超える未処分利益を存する場合に(パーソナル・サービス・コーポレーションは150,000ドルを超えた場合に)、制限を超えた分に対して税金を支払い、且つ20%の追加罰金を支払う必要があります。

 

その一方で、LLCはメンバーが2名以上の場合には、パススルー事業体(Pass-Through Entity)とみなされます。LLCは、所得税申告書を提出する必要がありますが、所得税を納付する必要がありません。収益を受け取るかどうかにかかわらず、LLCの収益がすでにメンバーの所有持分によってメンバーにパス・スルーされましたので、メンバーは、会社からパス・スルーされた所得及び損失を自身の確定申告書で申告しなければなりません。具体的には、LLCは利益が出た場合、メンバーに分配しないとしても、メンバーはLLCの利益に対して納税する必要があります。同様に、LLCは損失が出た場合に、メンバーは個人所得税を申告する時に税額控除を受けられます。

 

2) 管理

 

株式会社は集中している組織構造を有します。株式会社の経営管理は取締役会によって決定され、株主が日常的な運営に参加しません。但し、株式会社のある重要な決定(例えばM&A)は株主総会を通過しなければなりません。

 

一方、LLCはメンバー自身によって、または雇用したマネージャーによって会社の日常運営を担当されます。

 

3. 株式会社の設立手続き

 

1) 商号・会社名の確定

 

使用予定の会社名は既存の会社名、または予約済みの会社名と同じ又は似ていることができません。

 

2) 会社設立登記書類の作成

 

カリフォルニア州会社は、州務長官室に会社設立登記書類を提出し、且つ登記料を支払う必要があります。書類は郵送で提出される必要があります。会社設立登記書類は、会社名、カリフォルニア州の登録代理人及び登録住所、郵便の宛先住所、発行可能株式総数及び発起人の氏名を含みます。

 

3) 登録代理人の任命

 

カリフォルニア州で設立された全ての会社は登録代理人が必要です。当該登録代理人は設立する予定の会社の代表として法律文書またはビジネスレターを受け取ることに同意する必要があります。登録代理人はカリフォルニア州に居住している個人または現地法人になれますが、カリフォルニア州での物理的な住所を有しなければなりません。

 

4) 会社記録帳

 

株券、株主名簿、取締役名簿、株式引受人名簿及び議事録等の重要な資料を保存するための会社記録帳を作成する必要があります。当該会社記録帳は株式会社のオフィスに保存されることが必要です。

 

5) 付属定款の作成

 

付属定款(Bylaws)は、株式会社の内部管理制度であり、内部記録の用途だけです。付属定款がカリフォルニア州会社設立にとっては強制的ではないが、付属定款を作成することをお勧めします。なぜかというと、これは会社の管理に役に立ち、会社のコンプライアンス要求を満たすからです。

 

6) 初代取締役の選任

 

会社の取締役会の初代メンバーは会社設立発起人によって選任されます。取締役会のメンバー交代は株主総会の決議で定められます。会社の発起人は「発起人声明書」に記入、署名し、かつ選任した初代取締役の氏名と住所を明記することが必要です。当該声明書およびその謄本は会社の記録帳にきちんと保存される必要があります。

 

7) 第一回取締役会の開催

 

第一回の取締役会では、オフィサー(Officer)の選任、付属定款の採択、法人口座の開設、授権株式数、会計年度の設定、株券及び会社印鑑の形式の決定などの意思決定が行わられる必要があります。取締役による決定事項を議事録に記載しなければなりません。

 

8) 情報報告書の提出

 

カリフォルニア州会社は設立後90日以内にカリフォルニア州の州務長官に情報報告書(Statement of Information)を提出する必要があります。当該情報報告書では会社のメンバー、住所及び管理構造などの情報が詳しく記録されています。

 

9) 株券の発行

 

多くの州は株券の発行に対する要求がありませんが、小企業は、一般的には紙の株券を発行し、且つ会社の株式引受人名簿で各株主の氏名及び連絡先を記録しています。

 

4. 株式会社のコンプライアンス

 

1) 年次更新とフランチャイズ税申告

 

カリフォルニア州で設立されたすべての株式会社は、毎年カリフォルニア州の州務長官へ情報報告書を提出しなければなりません。情報報告書を提出していない会社は、カリフォルニア州政府によって罰金を課され、さらに停止または没収される可能性があります。

 

カリフォルニア州税務当局(Franchise Tax Board)の規定により、カリフォルニア州で設立された、または経営されている会社は、最低800ドルのフランチャイズ税を申告・納付しなければなりません。株式会社に対する期限日は課税年度の4ヶ月目の15日になります。

 

2) その他のコンプライアンス要求

 

a) 雇用主証明番号(EIN

 

米国で設立された株式会社は、雇用主証明番号(Employer Identification NumberEIN )を申請しなければなりません。会社責任者は米国の社会保障番号(SSN)を保有する場合に、米国内国歳入庁のウェブサイトを通じてEINのオンライン申請を行うことができます。さもなければ、郵送またはFAXEINを申請する必要があります。

 

b) 小規模法人の申告

 

株式会社の株主はすべて税法上の居住者であれば、小規模法人(S Corporation)として税務申告を行うことができます。株主全員によって署名されたForm 2553を政府に提出する必要があります。当該フォームは選択した課税年度の始まる前に、または課税年度の最初の2ヶ月半以内に提出されなければなりません。

 

c) ビジネスライセンス(Business Licenses

 

会社に必要なビジネスライセンスは、会社の経営業務や事業所の住所によって異なります。

 

5. 株式会社の税務

 

カリフォルニア州で設立された会社は、次の税金の支払いが必要になります。

1) カリフォルニア州法人所得税

 

カリフォルニア州において業務を展開する会社は、課税所得があるかどうかにかかわらず、州政府に州法人税申告書を提出しなければなりません。株式会社のカリフォルニア州法人所得税の申告期限は毎年415日までです。期限が土日・祝日に当たるときは、翌平日まで期限が延長されます。カリフォルニア州株式会社の所得税額は、会社の純収入の8.84%または800ドルのいずれか高い方です。

 

2) 連邦法人所得税

 

内国歳入庁(IRS)の規定により、全ての株式会社は、課税所得があるかどうかにかかわらず、暦年の課税期間を採用している場合には、毎年415日までに法人税申告書を提出しなければならず、延長申請を行った場合には申告期限が1015日となります。注意すべき点としては、申告期限が延長されたとしても、会社は確定申告書の提出期限(期限延期を含まない)までに納付すべき税額の全額を支払わないと、ペナルティおよび利子が科されます。

 

6. 州外会社

 

カリフォルニア州外で設立されたすべての株式会社は、カリフォルニア州において業務を展開する前に、必ずカリフォルニア州の州務長官室に登記書類を提出し、州外法人として登記しなければなりません。また、州外会社はカリフォルニア州における登録代理人を任命し、且つ当該登録代理人がカリフォルニア州における物理的な住所を有する必要があります。注意すべき点としては、会社はカリフォルニア州で州外法人登録を行う前に、設立州が過去6ヶ月以内に発行した会社存続証明書(Certificate of Existence)を提供することが要求されます。

  

 

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